日本文明

  「大日本(おおやまと)は神國なり」。これは神皇正統記の文頭にあることばです。ところが、かういつた言葉は、時代遅れの戯言として、今は全く顧みられることはなく、現代日本人の意識からは消え去つたかのやうです。

 しかし、虚心に日本の國の歴史を紐解いて見れば、北畠親房のこの言葉が実に重みのある言葉であることがわかるでせう。歴史を学ぶといふことは、日本の古典である古事記、日本書紀、等々を学ぶことに他なりません。現代の多くの「歴史家たち」が現代的視点・イデオロギーで過去を断罪し、当時の姿をそのまま見ようとしてゐないことは、歴史に対する冒瀆です。歴史は歴史に語らしめる、これが歴史に対するあるべき姿でせう。

 日本文明はトインビー(1889-1975)が指摘してゐるやうに、日本一国だけでひとつの文明を形作つてゐる独自の文明です。他の文明にないものです。

 偏狭な国粋主義に戻れといふのではありません。日本文明の独自性、深い霊性に気づく必要があります。

 日本文明を形創つてきた霊性の流れ、聖徳太子、空海、親鸞、道元、芭蕉、吉田松陰など、その他多くの優れた人物の霊統の跡を辿る必要があります。ここに紹介してあるのは大河のやうな日本文明のほんの数滴に過ぎませんが、その霊性を汲み取り、世界に発信できる霊止(ひと)が現れんことを! このホームページを通して、一人でも日本人として目覚める人が現れることを祈つてやみません。何よりも、イエス・キリストの深い霊性に圧倒され、キリストのためには命もいらぬといふキリストの弟子が一人ひとりと現はれることを願つてやみません。

 皆様からのお便りをお待ちしております。

 

Words of Ippen Shonin