伊勢神宮参拝
2016年7月1日
序
この5月、友人の案内で伊勢神宮を36年ぶりに訪ねた。伊勢志摩サミットが閉幕した直後である。2013(平成25)年に式年遷宮あつたので、その20年前の式年遷宮は1993(平成5)年であり、私が前回伊勢神宮を参拝したのは1973(昭和48)年に式年遷宮があつた9年後の1980年のことだつた。前回は内宮しか参拝しなかつたが、今回は外宮、内宮だけでなく、おはらい町で「伊勢うどん」を食べ、おかげ横町で買い物も楽しむこともできた。
友人の話では、2013年の式年遷宮の直後訪ねると、檜の香りが辺り一面に漂つてゐたとのことである。次回の式年遷宮は2033年であるから、その時、私は83歳であるが、是非健康を維持し、自分の足でもう一度直接式年遷宮を見たいと願つてゐる。
今回、五十鈴川にかかる宇治橋を渡つて、目の前に現れた神宮の森と遠くの山々を望んだとき、私はその清々しい神秘的空気に包まれる体験をし、ここはやはり聖なる場であると感じた。
6月13日、TV朝日で「伊勢神宮」の特集が放映され、改めて伊勢神宮に対する関心が引き起こされ、日本の歴史、神話、日本人の特性についてまとめる必要性を感じ始めた。
1.神道とは何か
この問に言葉を以て答えられる日本人は非常に少ないのではないかと思ふ。しかし、逆に西行の歌にあるやうに、
なにことののおはしますをば 知らねども
かたじけなさに 涙こぼれる
といふ思ひを持つ日本人は非常に多いのではないかと思ふ。
日本人は教理としての宗教を信じるのではなく、目には見えなくとも、自然・天地万物の中におわします靈なる方に感謝の思ひを表すのである。